380人が本棚に入れています
本棚に追加
/174ページ
エルの能力は目覚めの時期もまちまちで、強弱もある。早ければ言葉を話し始める頃に。遅ければ何かの衝撃で。僕は、後者だったみたいだ。
「んぅふ、はぁ……あんぅぅ」
「いいぞ、そのまま喉も使ってみろ。無理のない程度でいい」
「んぐぅっ、じゅる、ぐっ、ふぅぅ」
喉の奥を抜けて、男の精液の臭いが鼻にも抜ける。膨らんだ亀頭を喉の狭い所で吸って刺激すると、やがて深い部分に勢いよく流し込まれた。
咽せるけれど、素直に喉に流してしまった。舌で感じないから、抜ける臭いだけですむ。
ズルズルと抜けて行く男性器を見ながら、僕はもうこういう物なんだと思う事にした。逃げられないなら、死にたくない。死ぬのは怖い。
不意に男が笑って、クシャリと撫でた。
「んな不安な顔するな、ネメシス。お前はいい子だ、いい主人探してやるって」
「いい、主人?」
そんなの、いるのか?
男は困った顔をして頷いた。聞けば何人か申し込んでいるらしいが、僕の価値をこの男が上げているからこの屋敷の主人、奴隷商の男も首を縦に振らないらしいのだ。
「いいか、従順でいろ。お前は綺麗だし、いいテクも仕込んだ。尻の具合も最高にいいし、口もいい。何より上品だ。いい奴を探してやる。オークションじゃなくて、個人に渡せば相手えらべっからな。俺にはこのくらいしかしてやれんが、可愛がってもらうんだぞ」
最初のコメントを投稿しよう!