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「……えぇ。キルヒアイスを地獄に、引きずって行きました。私の世に、憂いは残さないと」
「最後まで、貴方を想う人だったのですね」
「……彼の罪がいつの日か許されるよう、彼を弔い、祈ります。彼が望む平穏な国を作り上げる事ができるよう、力を尽くします。私にはそれしかできませんが」
アルブレヒトも願っている。いつの日か、彼と再び道が重なっていくことを。その時にはしがらみなどなく、純粋に互いを思う者でありたい。
九月、帝国とジェームダルの戦争はこうして完全に幕を下ろしたのだった。
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