浮浪者との出会い

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の入来康が泊まりにやってくる日。 「婆ちゃんこんにちは、庭すごい綺麗になってるねぇ、爺ちゃんより上手な人に頼んだの?」 「康ちゃんもそう思う?爺ちゃんも唸らせそうなくらい見事、今裏で薪割ってる方がやって下さったんだよ、あの、嘉吉さんちょっと」 「何かありましたかな?」 大男がのっそり家の奥から現れた。 「これは末娘明子の子、孫の入来康ちゃんです」 「はじめまして入来康です」 康は中学生にしては小柄な体をぺこりと丁寧に折り曲げてお辞儀をした。 「はじめまして、拙は嘉吉伝助と申す者、拙は・・・拙は・・・奥様の・・・」 嘉吉がフジとの関係を口ごもっていると 「この方はね、先祖代々私の実家のお手伝いをして下さってる大切なお客様なの」 「そうなんだぁ婆ちゃんちのお手伝いいつもありがとうございます、かきっさん」 嘉吉は老女の巧い助け舟に救われた、とその時思った。お孫さんには歓迎されているようだ、とも感じた。康は男前で真っ直ぐで無骨で不器用そうな嘉吉とすぐ仲良くなった。 「偉くなくとも~正~しく生きる!」 ガコーン!という小気味よく薪が割れる音と嘉吉の決まり文句が始まった。 康は勝手口の出入り口に座って嘉吉の仕業
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