この日を待ってた

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ただ今はふざけてる場合じゃないぞ、と気を取り直して僕は言った。 「教授のオーラが、その……、真っ黒でした」 「ああ、見たのか。僕はマイヨール星人なんだよね」 「え……なんですか? 」 僕は思わず、真顔で聞き返す。 「本当に、少しお疲れなんです…ね…。今日はもうお休みになられた方が…」 「いや、休んだりしないよ。私は健康だからね。同胞を探すためにこの装置を作ったんだ」 ど、同胞?…何ということだ、教授は本当に頭のネジが飛んでしまったのだろうか…。きっと働きすぎで、疲労が溜まっているんだ。それが一気に解き放たれて…これは…きっと、白昼夢?…いや、幻聴や幻覚?のたぐいなのだろうか…。 ただいぶかしげな顔をする僕から目をそらして、教授はオーラスコープを覗き込んだ。 「あ、いたいた。同じ星の仲間に、本当に出会えるとは思わなかったなぁ」 そう言うと、彼は小部屋を出ると白いコートの女性に向かって歩き出した。 「きょ、教授、待ってください!」 ハッと我に返り、教授に呼びかける。 「ほし、星の仲間ってなんですか!?何とか言ってください!」 「うむ。宇宙人のオーラは完全な単色なのです。人と違ってオーラに揺らぎというものがない」     
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