チェリーブロッサム

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「うん、Plusさんに載せる記事なんだけどな? 女性客を狙った企画にしたらどうかって話になってな。 それなら女性目線で話を進めた方がいんじゃないかと、そこでだ。 お前に打ち合わせを任せたいと思ってるんだが、どうだ?」 「えええ!あたしでいんですかっ? マイマイはっ?」 マイマイとゆうのはここの先輩で、頼れる姐御的な存在だ。 「あいつはバイトだろ。 まぁ最終決定は俺がするから。 業務の合間にでも、お互い気付いた事とか意見を交換し合ってくれ」 店長はなにかと忙しいし、1番業務に支障がないあたしに振っただけかもしれないけど… 「じゃあよろしく頼むなっ?」 だけどだけどっ… 「はいっ、頑張りますっ!」 こんな重要な役目を任されるなんて嬉しすぎるっ。 そう意気込むあたしに、目の前から優しげな笑声が零れて… 「では改めて。 月刊Plusの白濱悠世(しらはまゆうせい)です。よろしくお願いします」 と名刺が差し出された。 「ああっ、松本粋(まつもとすい)です! こちらこそよろしくお願いしますっ」 慌ててあたしも、もたもた名刺を取り出した。
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