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3 お付き合いを始めて
ユキさんはどうしてそこまでと思うくらい、私を好いてくれていた。
それはもう、老後のことを考えるほどに。
私は友人が一人もいないくらい他人に好かれない人間だったので、とても嬉しかった。
けれど、ユキさんが好きだったかと言われると、そうではなかったはず。
片道四時間はかかる遠距離恋愛、二回会いに行って、一回会いに来てもらった。
強く好意を示されたけど、私は遠慮がちだったと思う。
ラブホにも行ったけど、本当に何もなかった。
ユキさんは後から、手を出していいか迷ったと言っていたけど。
それからユキさんにお金を貸したり、ユキさんの愛が重かったりして、私の方から喧嘩別れをしたのだと思う。
何がきっかけだったか憶えていない。
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