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5 絶望の山場
元々シュウちゃんは精神的に不安定な人だったらしい。
お父さんが亡くなっていて、お父さんとの確執があったと言っていた。
自分もその頃精神科にかかっていたので、受診を勧めた。
受診の結果、『統合失調症』だと言われたと言った。
私はそれがどういう病なのか、よくわかっていなかった。
それが、最大の失敗。
シュウちゃんは、生きていることが辛いと言うようになった。
自分も生きていることが辛かったから、否定しないで寄り添って、その人自身が必要な人であると伝えることが最善だと勝手に思っていた。
私は『シュウちゃんがいないと私は幸せになれない』と、シュウちゃんが本当に必要であると訴えた。
実際、人付き合いができない私が奇跡的に出会えた、自然体でお付き合いできる大切な人だった。
でも多分、ただ寄り添うことは最善ではなかった。
付き合い始めて一年くらい、シュウちゃんは、いなくなった。
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