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預言者パラペッチョ様
01
騒がしい音で目を覚ました。見慣れた白い天井から、年季が入ってくすんだ黄色になってしまったヒヨコの形をした時計に視線を移すと朝の7:00。夏休みの朝早くから騒ぐなよと顔を顰めながらもう一度寝ようと目を閉じたが、閉じたせいで余計に音が耳に入ってきた。
「パラぺッチョ様!」
「パラぺッチョ様!」
「パラぺッチョ様!」
聞き覚えのない異様な言葉が窓の外から聞こえてくる。あまりの煩さに布団から起き上がった。窓を開けて煩いと怒鳴る勇気はないが何事かと窓の外を見てその異常さに硬直した。大人も子どもも手を繋いで円になっている。膝を折り頭を下げては上げてはを繰り返し、天の身元へ。だの、日々に貴方へ感謝します。だの、口を揃えて言っている。見覚えのある人ばかりだ。それも当然、近所の人たちだ。気味の悪さに血の気が引いて、部屋から飛び出し階段をどたどた下る。
「父さん!母さん!」
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