預言者パラペッチョ様

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「こちら○×空港です!大変混乱しております!世界が終わる前に行きたい場所へ行こうと人が傾れ込んでいます。しかし肝心の航空会社がストライキを起こし飛行機が飛ばないトラブルが起こっています。同様に他の交通機関でも同じことが起こっているようです」 空港に人々が押し寄せ怒声を張り上げているのを背景に、アナウンサーが後ろの声に負けじと大声を張り上げている。異様な光景に寒気を感じながらも番組をザッピングする。 「当テレビ局は予言を受け休止させていただきます」 「心を穏やかにしましょう、息を吸って、吐いて、世界の終わりなど怖くなくなってきたでしょう?」 「 パラペッチョ様! パラペッチョ様! パラペッチョ様! パラペッチョ様! パラペッチョ様!」 代えても代えても同じようなことしかやっていない、怖くなって俺はテレビの電源を落とした。 「なんだあれ」 気味が悪い。近所のことといい、テレビといい、なにかが起こっているのに全く理解が出来ない。 「見てのままよ?世界が滅びるんですって」 「何を穏やかに言っているんだよ!?そんなことあるわけないだろ!ノストラダムスなんて今時はやらないし、パラペーニョだかってのも初めて聞いた!」 「パラペッチョだよ。お兄ちゃんニュース見ないんもんね。パラペッチョって言ったら、バブル崩壊からリーマンショック、明日の天気予報だって予言するんだよ」 「いやいや!天気予報は衛星で雲の流れを見ているだけだからな!」     
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