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歪んだ僕
苦いが旨い。
喫茶店によって味の違うブレンドは基本的には飲みやすい丁度いいものを店のブレンドに設定している事が多いと聞く。
言わば店の看板なのである。
極端に苦くも、渋くも強い酸味のものでも無く、万人が飲みやすいだろう丁度いい品を出すのは当たり前と言えば当たり前なのだ。
初めていった店で飲むのはブレンドである。
何故ならば、それこそ一番自信をもっている品だからだ。
様々な場所から輸入された様々な豆をオーナー或いは店長かマスターかバリスタが試行錯誤の上で選び挽きあわせたそれは、自信作という事になる。
万人受け、丁度いい。
誰が飲んでも程々に旨いと思えるものをブレンドとして出せれば御の字な訳である。
詳しい人間は自分の好きなブランドや品種を知っている為、ブレンドを飲まずに好きなコーヒーを飲むのだろうが。
初めて来た人に、スタートとして出すのブレンドはやはり、無難な物、誰が飲んでも平均的な物が多い。
苦すぎず、渋くなく、酸味の弱い飲みやすいモノが多い筈なのだ。
筈なのだが。
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