1 予兆

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 翌日、金曜日の放課後………美波が近づいてきた。  美波は隣のクラスの5組で、僕の幼馴染だ。   『おはようございます そしてね お腹が痛いんですよ お話誰か来ましたかを買いました買いました』スカートのポケットからスマホを出し、Googleを起動させてわけのわからないことを言っている。      やばいんじゃない? 「頭おかしいの?」 「ひどくない?女子に向かってそーゆーセリフ」 「アパートに住んでんだけどさ?隣のバカがタバコ臭いんだよね?」 「殺しちゃえばいいんじゃん?」 「美波ってツンデレだよね?」 「ハジメにだけは言われたかないね」  美波とローソンに出かけ、店先でからあげクンを食べた。メッチャうまい。  すぐ近くには関東学園大学がある。  美波のお兄さんが通っている。  最近、近藤勇って男が臨時教師として赴任してきた。新選組の局長と同じ名前だ。    顔はゴツゴツはしておらず、ほっそりした面食いだ。  ローソンを出てジョギングをした。  蛇川橋を渡る。真下を流れてるのは蛇川、ホラーな名前だ。  布施歯科医院ってのを通り過ぎると松島観音がある。美波とバイバイした。  僕の家はスバルの体育館の近くにある。
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