15. 彩花の妊娠

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1ca608a6-86ae-4bda-8eab-adc86da16cbb 食事も済みわたしたちはあの日のように手を繋いで浜辺に下りていく。少し歩くと立ち止まってどちらからともなく軽くキスをする。 ーー昔を思い出しながら…キスした。 「ねえ!クミ!今日も二人で相合傘書かん?」 彩花が近くから木切れを2本探してきた。 そしてあの日と同じ場所に同じような相合傘を書いてその中に寝そべる。頭の上にはどこまでも見渡せそうな真っ青な、雲ひとつない青空が広がっていた。 「気持ちいいーーーーっ!」 彩花はそう叫ぶと右手を伸ばしてきて俺の手に重ねた。どちらからともなく指を絡めあい10本の指達が会話する。 「幸せだねーーーーっ!」 「うん!!!世界一幸せーーーーっ!」 「クミ!愛してる!」 「俺も!彩花!愛してる!」 そう何度も叫んだ後、少しずつ二人の距離は小さくなり寝たまま顔を寄せ合った。 「愛してるよ」「わたしも…」 二人のキスがそう呟いていた。
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