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クミの頬に手を当てると
まだ少し体温は残っていた。
ーーほら!翔平、クミ担いで行くよ!
彩花一人じゃ寂しかやろ。クミもやけど。
翔平がクミを負ぶって丘を下り
車の助手席に乗せ車は斎場へと走った。
ーー彩花も幸せもんよね。
こげん愛されてさ…
ーーまじで、俺は無理やな。
ーー雄一郎、アンタうち愛しとらんと!?
ーー違う違う。そういう意味じゃなくてさ…
ーーだよな。
自分の家族めちゃくちゃにされた
男の娘のこと…ここまで愛せるか?
ーーどういうこと、それ?
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