18. 最後の春

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クミの頬に手を当てると まだ少し体温は残っていた。 ーーほら!翔平、クミ担いで行くよ! 彩花一人じゃ寂しかやろ。クミもやけど。 翔平がクミを負ぶって丘を下り 車の助手席に乗せ車は斎場へと走った。 ーー彩花も幸せもんよね。 こげん愛されてさ… ーーまじで、俺は無理やな。 ーー雄一郎、アンタうち愛しとらんと!? ーー違う違う。そういう意味じゃなくてさ… ーーだよな。 自分の家族めちゃくちゃにされた 男の娘のこと…ここまで愛せるか? ーーどういうこと、それ?
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