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ーークミが蒸発した時があったやんか…
ーーうん。
ーー彩花のお父さんの一声で
クミのお父さんの会社、
倒産に追い込まれてさ、
お父さんは蒸発するし、
借金残されたお母さんは
癌で亡くなるし…
そんな男の娘やで…
マジ、クミすげえよ。
ーーそんなことあったん…
ーー雄一郎、なんでうちにも
黙っとったん!?
ーークミに口止めされとったし。
彩花が知ったらどう思うよ!?
ーーまあね…
ーーマジで愛されてたんやね…彩花。
幸せもんやん。
斎場に着くと彩花の隣にクミを寝かせ…
その間で芽呂は泣き明かした。
「なんかそんな気がしよったっちゃん。昨日のパパ、最高に寂しそうやった」
と芽呂はボソっと言っただけだった。
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