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当然わたしのことになど
興味のない夫は
「わかった」
と一言だけの返事しか返してこない。
ただの業務連絡だから
それ以上のことは期待していない。
飛行機の中で二ヶ月前の日のことを
思い出していた。
あの日たまたま仕事が早く終わり
お母さんと二人一緒に
夕食をつくって食べた。
夕食の後片付けをわたしが終わると
お母さんがわたしを部屋に呼ぶ。
エプロンを外し食卓の椅子にかけると
重い空気がわたしの周りを支配した。
何となくではあっても
薄々内容は分かっているつもりだった。
母親の話というのは多分父の病気のこと。
父の癌のこと。
ところが部屋に入ると
わたしの想像をはるかに超えた
現実が待ち構えていた。
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