11. 芽呂と二人の未来

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9e43ae5d-aa20-42eb-bc74-f853d79b2438 「はい!もしもし。お世話になります。  AYAKA運輸でございます」 「モッシー!なんか女将さんって感じやねえ」 「空!どうしたと?」 「頑張って仕事してんかなあと思って電話した」 「どうしたの?シンガポールじゃないん?」 「雄一郎と喧嘩して一人だけで帰って来た」 「えーーーーーっ!?なんで?」 「ん…そのことで相談があってさ、  今度いつか時間とれん?」 「今夜でもいいよ。  クミは今日は大阪まで走っとおから。」 「そう?じゃあ今夜でもいいと?」 「何言いよるとね!みずくさかやん。  空にはどんだけ感謝したって  しきれんとに。うち来る?」 「うん!」 「車?」 「そう車」 「じゃ今からラインで住所送る」 「リョーカイ!」 わたしがここに引っ越して来て 一ヶ月がたった日だった。 『空』が来たのは。 その夜は空と二人でビールを買ってきて、 宅配ピザをとって空の愚痴を聞いた。 「うまあ!このピザ。どこの?」 「最近、うちの近くにできた 『ピザコック』ってとこ」 「まじうまいじゃん!やっぱ日本が最高ーーーっ!」
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