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8月の最初の日曜日、クミとわたしの結婚式と空の出産祝いパーティをみんなから祝ってもらった。場所は言うまでもないあの『らんぶる』。
夕方の5時から貸切にし、5時から雄一郎、翔平、愛美の三人が式場の飾り付けをしてくれ、わたしたちと空は6時にらんぶるに行く。
クミとわたしはそれなりにはおめかししてはいたが、店内に入るなりマナに
「やっぱりねえ!ほら、翔平。うちが言ったとおりやろ?はいはい!こっち来て、彩花」
と奥の物品庫の中に連れて行かれ、ウエディングドレスを着せられた。このドレスはみんなでお金を出し合ってレンタルしてくれたらしかった。
そして当然クミも少し奥まったところで白のタキシードに着替えさせられる。そして雄一郎も神父さんの衣装を着て結婚式が始められた。
カウンターの前に木箱を3段積んでその上に白のシーツをかけた台の上に聖書の偽物を置き雄一郎がひとつ咳をする。
それが式が始まる合図。
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