怒りました

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エリナちゃんと別れた後は割の良さそうな仕事を探す為に俺はまた街をブラブラと歩いていた。元の世界にいた頃に比べて歩くようになってしまったので以前よりも体力が着いた気がする。日中歩くと日に焼けるから嫌なんだけどね、フードを被ってなるべく太陽が肌に当たらないように気をつけている。 そろそろ夕方頃になるし、家に帰るか。 そう思って帰路を歩いていると、通りにあるお酒を売っている店が目にとまった。ここ最近ずっと飲んでないし、久しぶりに飲みたいな。外で飲むと高いし、宅飲みなら安く飲めそうな気がする。俺は興味本位でお店に入った。 中に入ると俺が元にいた世界と変わらず酒類毎にお酒が陳列されていた。 どれがいいかな、質の悪いお酒は悪酔いするし…アルコール度数が書いてないから分からないな… 「いらっしゃい、なにかお探しかい?」 「こんにちは、あまりアルコールが強過ぎなくて、でもしっかり酔えるものを探してるんですけど…今そこまでお金無いんですけど…あ、果物系のお酒がいいな」 「任せな、今選んでやるよ」 店主っぽいおじさんが気さくに話しかけてくれた。おじさんは俺のオーダーを聞いていくつか候補であろう酒瓶を選んでいる。 お酒を買う時に相談させて貰えるなんてまるでバーカウンターみたいだ。結構な数のお酒があるけど、オススメを探してくれるって事はここにあるの全部知ってたりするのかな。 俺はおじさんがオーダーした物の候補を運んでくるまでの間、店内のお酒を眺めて暇潰しをした。
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