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「はい・・・あの、いえ、僕達のミスです。僕達が部長をうまくフォローできなかったんです。バーンズ部長に全責任があるわけではありません」
マーサーは、自分でも自分の声が微妙に震えていることがわかった。
なにせあのミッドナイトブルーの瞳が、自分をじっと射抜いているのだ。
口元に手をやって自分を黙って見つめる恐ろしくストイックでハンサムなウォレスの姿は背筋がゾクゾクするほど様になっていて、こんな状況だというのにマーサーは、彼に見惚れている自分を感じていた。
ウォレスはスッと息を吸い込むと、頭の後ろに両手を組み、背もたれに寄り掛かった。
それを見たマーサーはビクリと身体を震わせたが、次の瞬間にウォレスが穏やかな微笑みを浮かべるのを見て、ほっと胸を撫で下ろした。
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