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『これ、うまっ!』
いろいろ考えて、肉団子鍋にした
実家から帰ってくる時
航平くんちの車だったので
あれ持っていけ、これ持っていけって
感じだった
今日の鍋の、白菜と長ネギは実家の
ご近所さんの畑から、いただいたもの
味噌は、お母さんの手作り
最近、凝っているらしい
肉団子は、お母さんのレシピを
教えてもらった
肉団子達は
あっという間に、なくなった
まぁ、私は正月太りダイエットだから
野菜と豆腐があれば、いいか
『俺、幸せだな……』
食べ終わった航平くんが、つぶやいた
『小学生の頃から、一人で飯食うこと
多かったし……
こうやって、真琴が作ってくれた
うまい飯を、真琴と一緒に食えて
今、すげえ…幸せ』
決して、凝ったものを作った訳ではない
高い食材でもない
私の料理の腕だって、ごく普通だ
でも、そんなことでも
幸せって言ってくれる航平くんは
さみしい子供時代だったのだろう
航平くんの気持ちを思ったら……
涙が出てきた
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