第1章 結婚まで

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『これ、うまっ!』 いろいろ考えて、肉団子鍋にした 実家から帰ってくる時 航平くんちの車だったので あれ持っていけ、これ持っていけって 感じだった 今日の鍋の、白菜と長ネギは実家の ご近所さんの畑から、いただいたもの 味噌は、お母さんの手作り 最近、凝っているらしい 肉団子は、お母さんのレシピを 教えてもらった 肉団子達は あっという間に、なくなった まぁ、私は正月太りダイエットだから 野菜と豆腐があれば、いいか 『俺、幸せだな……』 食べ終わった航平くんが、つぶやいた 『小学生の頃から、一人で飯食うこと 多かったし…… こうやって、真琴が作ってくれた うまい飯を、真琴と一緒に食えて 今、すげえ…幸せ』 決して、凝ったものを作った訳ではない 高い食材でもない 私の料理の腕だって、ごく普通だ でも、そんなことでも 幸せって言ってくれる航平くんは さみしい子供時代だったのだろう 航平くんの気持ちを思ったら…… 涙が出てきた
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