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部屋の中には、コーヒー飲んで
くつろいでるお父さんと
スーツをビシッと着こなした
ダンディな方がいた
航平くん、ダンディさんとは
知り合いらしく、挨拶なんかしていた
このダンディさんは、渡瀬家の
外商担当の方らしい
『三男と結婚する予定の、真琴ちゃん』
お父さんに紹介されて、慌てて
頭を下げた
『予定じゃねーし!
結婚するんだよっ!』
『真琴ちゃんに、似合う服とか
持ってきて』
突っかかる航平くんを無視した
お父さんは、話をどんどんすすめて
いった
『えっ?服って……?』
『3月に、両家で顔合わせするから
真琴ちゃんに、服をプレゼントしたくて』
『そんな、悪いです!』
私が恐縮していると
『私はね、かわいい娘と一緒に
買い物するのが、夢だったんだ
でも、かわいくない息子しかいなくて
やっと、お嫁さん達で夢が叶ったんだよ
奈々子ちゃんにも、優香ちゃんにも
買っているから、私の夢を叶えさせて
ほしいんだ』
穏やかな笑顔は、航平くんに
良く似ていた
『はい……じゃあ
よろしくお願いいたします』
そんな話をしていたら、服が
どんどん運ばれてきた
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