第1章 日常が崩壊する日

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天羽桜は息苦しくしながら目が覚めた。 少し茶色がかっている肩まである髪と眉毛の位置まである前髪が汗でベタベタになっていて気持ち悪そうにしている。 前髪を触ると、汗で手が濡れてさらに気持ちが悪い。 桜は身長百六十五センチにスリムな体系の、近所から奇麗な娘と人気がある有名な少女であるが、今は綺麗とはとても言えないほどに汗と顔色の悪さから疲れ切っているように見える。 桜は普段は夢を見ることはなく、熟睡をして決まった時間になるアラームの音で目覚めるのだが、今日その時その時間には剣を手にして黒いオーラを纏う不気味な影と戦っている夢を見た。 その夢の中で、桜の右隣で同い年位の少女が双剣を手に佇んでいる姿が見えた。 その少女は天羽桜のことを桜と下の名前で呼び、私が抑えるから攻撃してと命じてくる。 桜は即座に了解と言って持ったことがない剣が手に馴染むと感じながら、敵と思われる影に突進していく。 桜は剣を横から切り裂こうとすると、影の左腕に付けていた手甲で軽々と防がれてしまう。 すると影が握っている桜の身の丈ほどある大剣を振り下ろしてくるも、剣でなんとか攻撃を防いだ。 攻撃を防いで一度少女と共に距離をとった瞬間に目が覚めた。 「なんで戦っている夢を見たのかしら……それにあの女の子は誰なの……」 桜は汗で張り付く髪を整えながら、ベットの横の机に置いてあるスマートフォンを手に取ると、その画面には午前七時と書かれていた。 「もうこんな時間!? 早く準備してご飯食べなきゃ!」 桜は制服に着替えて髪を再度整えると、階段を下りて二階のリビングに入る。 「おはよう!」 そう元気な声でリビングに入って。 リビングでは既に家族である父・母・妹の三人が食卓を囲んでいた。 「おはよう桜お姉ちゃん!」 桜お姉ちゃんと呼んだのは、妹の奏である。 奏は中学二年生で身長百六十センチの首まである髪の長さのショートボブに、前髪を左から分けている元気が取り柄な少女であり、毎日学校に行くのを楽しみにしている妹である。 「おはよう桜、今日は少し来るのが遅かったな」 「おはよう桜ちゃん、もう朝ごはん食べちゃってるわよ」 挨拶をしてきたのは、父の正人と母の楓であった。 桜の家族は四人家族で、父は大柄の体格で身長百八十五㎝に母は百六十㎝と身長差がある夫婦だが、仲が良い夫婦だと近所で有名である。
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