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桜は食卓に座ると、朝食であるオムライスを食べ進める。 桜はケチャップを少しだけかけるつもりが、力を込めすぎて盛大にぶちまけてしまっていた。
「ぎゃああああ! かけすぎたあああ!」
桜は頭を抱えてその場でうな垂れてしまうが、奏がお姉ちゃん何やってるのと笑いながらスプーンで少量のケチャップを桜のオムライスから自身のオムライスに移した。
「奏ありがとぉ……もう少しでほぼケチャップオムライスを食べるところだったよ……」
桜は涙目になりながら奏に感謝を述べると、時間がないことを思い出して急いで食べ進める。 途中で咽そうになりながらも、コップに注いであるお茶を飲んで胃の中に流し込む。
「ご馳走様! 学校に行ってくるね!」
桜は床に置いていた鞄を持って急いで玄関に向かうと、走り出した時に奏に待ってと呼ばれた。
「この忙しい時に何!? 学校に間に合わない!」
スマートフォンの時間を確認して冷や汗をかいていると、衝撃的な言葉が聞こえた。 それは、今日が土曜日で学校が休みと言うことだった。
「え……今日って土曜日だったっけ? 忘れてたわ……」
桜が持つスマートフォンの時刻の隣に、はっきりと土曜日と表示されていた。
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