第1章 日常が崩壊する日

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内宿町の駅前から中心部にウィンドウショッピングをしながら歩いていると、突如として街中にあるスピーカーから警報音が鳴った。 その警報は尋常ではない大きな音であり、耳を劈くような音で耳を塞ぐ人が多かった。 「突然なんなのよ……こんな警報聞いたことないわよ……」 そういう桜のスマートフォンには怪人出現警報と書かれた政府からのメールが届いていた。 周囲にいる大人達は怪人警報なんて二十年ぶりだぞと恐怖に慄き、その場から避難を開始していた。 その大人の怪人警報との言葉を聞き、周囲の人達は悲鳴を上げて駅に向かったりその場から退避をする人達が多く、その場は騒然としていた。 「怪人警報!? 嘘でしょ!? 花音とりあえず避難しましょう!」 桜は怯えている花音の手を引いて側にあった地下街に降りる階段を下っていく。 地下街ではその場で蹲る人やスマートフォンで電話をする人、ラジオやテレビで情報を集める人で溢れていた。 「どうなってんだ! 日本に怪人は二十年も出現してないんだぞ! 瀬戸際で食い止めてたんじゃないのか!」 声を上げて地下街にある電気屋のテレビを見ている男性は、突如地下街が揺れたことに恐怖を感じていた。
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