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所変わって、風のギルド四番隊。現在は、主である四番隊員のみならず、一番隊一同、おまけに大隊長のリュウまで加わって、長机をぐるりと囲んでいた。中心にぽつんと置かれた椅子に腰掛けているのは、燕尾服を身にまとった見慣れぬ青年。四方八方から取り囲まれても動じない彼は、なんでも、四番隊員マイルズの実兄らしい。
「やあやあ諸君、ご機嫌麗しゅう。マイブラザーが大変世話になっているね。我輩、オズワルドと申す者。此度は重要な作戦中とは露知らず、クラッカーを打ち鳴らしてしまい、大変ご迷惑をお掛けした!」
「ほんとだよ。冗談じゃないよ」
頬杖をつきながらマイルズが毒づく。
素朴な印象のマイルズと、全身を派手に着飾ったオズワルドとは印象が違い過ぎるし、言わなければ兄弟とは分からないだろう。顔もそこまで似ていない(ただ、オズワルドは化粧をしているようだったので、それを落とせば似ているのかもしれないが)。
「まあ……なんだ、こっちが世話になった部分もあるんですよ。ほらマイルズ、ユイカさんちの地下でさ、月見せてもらったときのサングラス。あれ、お兄さんの作だったんだろ?」
「ああ……」
「おお! 君はエリック君と言ったか、なかなか良い着眼点を持っているね。見込みがある」
「見込み?」
「エリック、まともに聞かなくていいよ。一応、今、取り調べ中だからねー」
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