ときわたり

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 一同の視線がリュウに注がれる。ただ、当のリュウは即答はせず、ふむ、と顎に手をあてた。 「つまり、外装工事を伴う対策が要るというわけですね」 「さよう」 「その規模の話になると、私一人では判断致しかねます。ギルド内にそういった地帯を新設するなら別ですが、恐らく狭すぎるでしょう。各国の協力を仰ぐ必要があるかと」 「国!」  イライザが少し仰け反った。 「国ってことは、じゃあ、各国の王様とかに話して回らないといけないってこと?」 「そうなるな。土地の確保、人材の確保、及び採算の確保、全て満たせるかを各々確認しなければ」 「と、途方もないわ……」 「時間かかってしょうがねえな。そんなことしてる間に、被害者だけどんどん増えそうだぜ」  エリックも苦言を呈する。その横で、オットーがあのう、とおずおず手を挙げた。いち早く気付いたのはウィル。 「オットー、どうしたの」 「各国へのプレゼンに、時間がかかるのは仕方ないのですよね。そしたら、工事の時間の方、短くならないでしょうか。例えば、磁鉄鉱を埋め込むんじゃなくて、霧状に砕いて噴射するとか。効果、薄れますかね?」
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