ときわたり

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 溜め息をつくフローラ。  彼女は今の今まで会議をしていた。つい先程まで、リュウによって隊長が全員集められていたのだ。だから、お疲れさま、と話題を振ると、フローラはそうそうと両手を合わせた。 「会議の内容なんだけどね」 「うん? 僕が聞いちゃって大丈夫なの?」 「まあ、すぐ分かることだから。――でね」  フローラによると、先の磁鉄鉱が引き起こした事件が再び起きてはいけないからと、各国に対策を求めに行くことが決まったらしい。当然、レオンの出身地である水の国についても話が出ており、そちらにはトウガが出向くことになっているらしいのだ。 「レオン君は腕の傷もあるし、しばらく休ませるようにって大隊長も言ってるけど」 「気持ちはありがたいけど、一人だけ寝てるのは複雑だな」 「やっぱりそういうこと言う? ……うーん。そしたら、申し訳ないけど、元気になったらギルドの守りが手薄になるのをカバーしてもらおうかな。それまではここで、ライちゃん付けて待機ってことで」 「イライザさん?」 「うん。わたしも風の国に行くからさ」
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