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「瑠璃に行くのにレオンさん抜きとかな」
エリックが少し胡散臭そうにトウガを見た(レオンは何も言っていないのだが、当然のようにレオンを休ませる前提で話が進んでいるようだ)。
「本当に大丈夫かよ?」
「まあ、おれも一応、今の国王とは血縁だから……」
「なかなか独特な方なんだろ。さっきフィルさんが言ってた。オズワルドさんに似てるとか何とか」
「オズワルドさんって、マイルズさんの兄上だよね? ヴィクトルに似てるの?」
「同じ匂いがしたぜ」
レオンの疑問には、そのフィルが応じる。
「レオンさんやトウガより、あの兄貴がヴィクトルの血縁って言われた方が、おれは驚かないね」
「そうでしたっけねえ……。おれはもうしばらくお会いしてないので、どんな方かとんと忘れちゃいましたよ。両親宛ての手紙はたまに見てましたけど」
「トウガ君の話もしてたはずだよ。ヴィクトルも、君が子どもの頃から気に掛けてたからね。状況が状況だけど、訪問は喜んでくれると思う。良い機会だし、頑張っておいで」
「……うす」
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