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仕事中とはいえ、タツキと二人で何日もいるなんて、本当に若いとき以来だ。当のタツキは、普段はほとんど姿を隠しており、シェリーと二人になるタイミングでだけひょこっと現れる(アドルフがいることもある)。そんなときは二人で他愛のないお喋りをするが、彼がシェリーの中にいないときに、どこで何をしているのかはよく分からない。本人が言うように、別の場所に呼ばれているのかもしれない。
ウラノスのことは主にアドルフが見ているが、最近は一時期に比べてだいぶ回復してきたようだ。自ら業務にあたっていることも増えた。そうなると、シェリーも時間が空くことが増えたし、心なしか以前よりよく眠れるようになった。体調が回復してくると、余裕が出来たのか、いろんなことが気になってくる。一番はやはり、タツキ自身のことだ。
ある日、本当に何の業務もないときがあった。シェリーは寝室で本を読んでいたのだが、ふと、本棚の上に座っていたタツキを見上げる。
「……あの」
「ん?」
「おかげさまで、私、いろいろ元気になってきました。動悸もなくなってきましたし」
「そいつは良かった」
「ですので、今のうちに、気になることをいろいろ聞きたいです。どうか煙に巻かずにお答えください」
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