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で、その女の子なんだけどね――シェリーが尋ねる暇もなく、タツキは流れるように続きを口にする。
「その子自身とは、特に何も話してないんだ。その子はオレの前世の中でも、一位二位を争うレベルの優等生ちゃんでね。オレに何か要求をしてきたことは一度もない」
「へえ……」
「だからこそ気になっててな。オレ、敢えてそういう子の面倒見る趣味はないとはいえ、要求、ないわけねえんだよ。人間なんだから」
「……」
人の面倒を見る趣味がないだなんて、どの口が言うのだろう。シェリーは、喉元まで出てきたその言葉を必死に飲み込む。笑いだしそうな自分もいたが、何とか堪えた。
「で、最後だしと思って、身体を貸してみたわけだ。オレの方も、自分が戻るまで身体を管理してくれる人が欲しかったし。……今思うと、これが大正解」
「正解、ですか」
「ああ。シェリーちゃんに前、話したよね。星喰いの中に、人の魂がたくさん取り込まれてるってこと。その中にさ……いたんだよ」
「え、誰がですか」
「あの子の。ララの弟」
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