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現在の瑠璃王国は、ヴィクトル王が治めている。クリアとレオンにとっては従兄弟であり、トウガから見た場合は従叔父となるが、やや遠めの血縁の割に付き合いは長く(トウガというよりは、レオンや両親が、だが)、トウガも親戚の叔父くらいに考えている。
側近は三名。主に王族の警護担当となる騎士隊長を兼ねるスティーブと、トビアスの叔父である外務大臣のモール。そして、全般に渡って秘書代わりを務めるツカサだ。ツカサはかつて、オットーの父であるロックに随分面倒を見てもらっていたらしい。そのように皆縁があるからと、今回はトウガとトビアス、オットーの三名で水の国にやってきた。
ギルドの業務として見れば、唯一の役職者はトビアスとなるので、一応は彼がリーダーとなる。しかし、そのトビアスは、湖底に降り立ってすぐ腕組みをした。
「トウガさん。やっぱりマズイっすよ」
「何が?」
「この環境下で俺がリーダー扱いになることっす。なんたってトウガさんは、瑠璃王国の正式な王子様ですよ。それも、めっちゃ正当な血縁の」
「マジ止めて……レオン兄ちゃんと脳内で比べちゃうから……」
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