第1章 出会いまで

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デートも、手を繋ぐのも 初めては、智樹くんだった 社内恋愛だったけど、まわりもみんな 知っていて 温かく見守っていてくれていた 『ここを登らないといけないけど 俺のとっておきの場所なんだ』 付き合って3ヶ月が経ったある休日の夜 とある建物のゲート前に、車が停まった 『ここ……入っていいの?』 人は誰もいないし 閉じたゲートを前に、不安になった 『大丈夫だって、ほら』 智樹くんは、手を差し伸べてくれた ゲートをよじ登り、坂道を歩くと 『わぁー!綺麗』 そこは、地元の夜景が一望できる場所だった 『なっ、とっておきの場所って 言っただろ?』 ちょっとドヤ顔で笑う、智樹くん 『うん!感動したよ 智樹くん、ありがとう』 隣にいる智樹くんを見ると、真剣な顔を していた 『真琴ちゃん……キスしていい?』 返事をする前に、智樹くんの顔が近づき 唇が重なった 私のファーストキスだった
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