土曜日の保健室

その1: フライデーナイト～

中学一年生で、ほぼ一人暮らしをしている環境だと、やりたい放題は避けられない。ましてや小学校を卒業したばかりで進学して間もない時など、好奇心と思春期の中でこの歳ならではの野望と言うものが進行していく。

訳あって、平屋の借家が建ち並ぶ一角で生活して居る‥しかも学区外だ。
教育熱心な学校で訳ありで転入してそのまま中学校へ進学した、さぞかし両親はここからの通学の許しを得ようと普段は下げない頭を何度も下げた事だろう‥子どもの自分には関係ない、成すがままだ。希望も問われたが、小学校を何度も転校してきたから、環境を合わせる真剣に考えるのはもう疲れて居た…
少し遠いけど、馴れ親しみ始めた友人たちを選んだ結果だ。

親が頭を下げたまでは良かったが、担任の先生やら学校側は大変だろう。
家庭訪問も、わざわざ隣町まで来なくてはならない。しかも、両親不在で自分と先生との一対一‥希という言葉が当てはまる光景だ。この生徒本人にも、言うべきことと言えない事があるから、余計な言葉を喋れないと思うしこちらも子どもなりに気遣った。