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離れるのが嫌で、怖くて、僕は恋人が居るにも関わらず健太を求めると健太はそれに応えてくれていた。
…ーーーーーー
高校卒業間近の休日。
『今日俺ん家に14時な』淡白なメッセージが届き、時間通りに健太の家のチャイムを鳴らす。
健太から誘ってくるのは珍しかった。
『ガチャ』っと扉が開き、悪戯な笑顔で迎える健太。
なんか胸がザワつく。
健太の部屋へと案内されるとベッドの上には裸で目隠しをされた健太の恋人らしき人がいた。
『…何?この状況』
と頭が真っ白になり立ち尽くしていると健太は僕の腕を後ろに縛り始めた。
「ちょ、離して…やだやだ!!」
抵抗虚しく口にもタオルを噛まされ後頭部で結ばれる。
ベッドの上にいる恋人も誰かいるんだと気づき
「健太!?何してるの?誰かいるのか?」と怯えている。
「ちょっと3Pしてみたくて」とニッコリ笑いながら言う健太にバクバクと心臓が煩いくらいに脈打つ。
「ふぁふぁ!!あぁめ!!」
『やだぁ!!やめて!!』
声を聞いて思い出した。
そこに居たのは2年前に卒業した草野先輩だった。
言葉が上手くでなくて、怖くて、虚しくて、僕は泣いていた。
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