21人が本棚に入れています
本棚に追加
「健太こそ…まだこの街にいたんだね」
「えぇ、ずっとこの街に居ましたよ」
物凄く気まずい雰囲気になってきた。
何か他に話題はないかと思考をフル回転させる。
「今日案内してくれる物件って何件あるの?」
だぁーどうでも良すぎる質問してしまった。
「今日は3件ご紹介させていただきます。値段の割にはいい物件ですのでお気に召されるかと思いますよ」
丁寧に答えてくれる健太カッと体温が上がる。
僕だけこんなにもドキドキしてバカみたい…ーー
「…じ様、梶様、着きましたよ。気分でも優れないんですか?」
運転席から体ごとこちらに向け不思議そうにする健太。
「なんでもない、考え事」
「そうですか、では案内させていただきますね」
…ーーーーーーー
「今日の内覧は以上になります。お気に召す物件はございましたか?」ニッコリと笑う。
「えーっと、最後に見た所に決めました。」
さっさと健太と離れたかったし最後の物件は本当に気に入ってしまったのもあり今日契約して1週間後に引っ越す事になった。
…ーーーーーーー
帰宅しベッドにうつ伏せにダイブする。
「だぁー疲れた…ーー」
ほとんど車に乗ってただけなのに帰宅するとどっと疲れが出てそのまま眠りに落ちてしまった。
最初のコメントを投稿しよう!