第三章 不吉な訪問者

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「?何言って…」 「こんな話を子供に聞かせるわけにもいくまい。ちょっと待っておれ」 そういうと突然指輪をはめた指を黒い棒のようなもの を軽く一振りした。するとその場になかったはずなのに突然小さな部屋が出現したのだ。 「すげー!魔法使えるんだ!やっぱ大臣はみんな使えるの?」 「ああ、そうだとも。あっちにはたくさん玩具があるからね。二人で遊んでおいで。」 「…おじさんありがとう」 「ありがとー!」 そう言うとレミエルとラミエルはその部屋に入って遊びだした。 「あの中にいる人には我々の声は聞こえないよ。その子は…レヴィアちゃんと言ったかな?」 「え、あぁ」 「その子は赤子だから聞いていてもわからないだろうしねぇ、目も離せないだろうから一緒でいいだろう。…本題に入ろうか。」 「…あぁ」 「国の制度の一つである学校の卒業で受けられるサービス内容は存じているか?」 「リリアナからそんな内容聞いたことなかったな…。どういうのなんだい?」 「十年前から始まった制度だ。卒業して王宮勤めをするようになればその家族は年貢を1割減らすことができる。」 「えっ!そうなのか?王宮勤めって…。でも…それがなんで…」     
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