第二章 異世界への入り口

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この女性の亭主らしき男だ。女性とは真逆にたくましい体付きに強面で、黒髪。じっと見られると思わず固唾を飲むほど目力が強い。 男はマジマジとレヴィアを見つめ、突然ニコッと笑った。申し訳ないが、この男の顔では笑顔で見つめられても怖い。それを察してか 「やめなレオン。あんたの顔じゃ怖がる」 「そ…そんなに俺の顔は怖いのか?」 「そうだね、抜群に怖いと思うよ。ごめんねレヴィア、こいつは顔はこんなだけど悪い男じゃないからね。それとこの男、レオンはレヴィアのお父さんだ。」  なんとまた急な話だ。ならばこの人が自分の母親だということになる。決して悪い人ではなさそうだし、だけど良いのだろうか?というよりかは虫が良すぎるのでは無いだろうか?見ず知らずの子供を育てるなどと…。だが、その疑問もすぐに解決した。 たくさんの足音が聞こえて来て、小さな子供が3人も入ってきたのだ。 「父さんおかえりなさいっお魚たくさんとれた??」 「あ!赤ちゃんがいるっ!ねぇねぇ!名前は!?」 「…知らない子…」 一人は燃えるような赤毛の背の高い女の子と、二人は黒髪で顔立ちがそっくり、見たところ男女の双子のようだ。だが、3人とも親であるはずのナタリアとレオンとも顔がまるで似ていない。 「大きな声を出すんじゃないっ…この子はレヴィアだよ、皆仲良くするんだよ?」     
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