おそらくそれは

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おそらくそれは

 空をみあげている彼を見つけた。  何を見ているんだろう?  同じ方向を見上げても、青い空と飛行機雲くらい。  珍しいものはない。  視線を戻すと彼はすでにいなかった。 「なにしてんの?」  背後からそう言って笑う彼は、さっき前方にいた彼と同じ顔。  背筋がゾクリとした。
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