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それで俺は切符売りば緑の窓口を探して、歩き回った。ただの緑の窓口ならあるのだけれど、切符売り場みどりの窓口が見つからず、俺は道行く人に聞いてみた。
「切符売り場緑の窓口はどこですか?」
「ああ、そこですよ」
そのおじさんは普通の緑の窓口を指差した。
「いや違うんです。切符売り場緑の窓口を探してるんです。普通の緑の窓口じゃなくて」
そのおじさんは不思議そうに目を瞬かせた。
「緑の窓口が切符売り場なんですよ」
「ええっ。どうして?」
切符は緑じゃないと思ってたが…
「どうしてかは知りませんけどね。昔からそうなんですよ」
「じゃあ、正式名称が緑の窓口切符売り場なんですか」
だってそうじゃないと、意味が通らない。
「さあ正式名称も緑の窓口じゃないのかな。昔からそこで切符売ってるから。後で調べてみたらどうですか、じゃあ急ぐので」
おじさんは足早に去っていった。
調べるって何を調べるんだ。俺は東京に行かなきゃならないんだ。皆俺が思い出になるのを待っているんだ。
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