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鍵を開け、中に入った。
むっと異様な悪臭が鼻孔をついた。
居間の床に、血まみれの左腕の一部と赤く染まった工具類が転がっていた。
そこにあるはずの掃除機がどこにも見当たらない。
言いようのない恐怖感が私を包んだ。がっくりと肩の力が抜けて、どうしていいかわからなかった。
逃げるように部屋を出た。
アパートの階段を駆け下りていくと、その先に数人の男たちが塞いだ。年配の男が警察バッジを私に突きつけた。
長い長い、最悪の時の始まりだった。
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