夏のような朝

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夏のような朝

僕の涙も透き通ってこそはいたが 貴方の涙には星が光っていた 僕は獣のように泣いたが 貴方は浪のように泣いた その時冬風がふいて 小川がさらさら揺れていた その川には星屑が堕ちてきて 貴方は空を見つめていた 空は 瞼の裏のように悲しくて それでいて何処か美しくて 何故かあの森の暗闇のようだった
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