森の奥。

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魔女はメアリーの体のサイズを測る。その手つきはとても慣れたもので、流れるようだった。サイズはものの数秒で、魔女の傍に浮かぶ羽根ペンによりメモ帳に書き留められて行った。 「羽根ペンが…宙に浮いてる…。」 思わず目を丸くしながらポツリと口に出すと、魔女が後ろを振り返り…。 「あんた、まーた透明になってんのかい!自信を持ちなって言っただろ?そんなんじゃあいつまで経ってもあたしゃ服を作ってやんないよ!≪コマンド、魔法解除。対象物ミレドア・アクサーロ≫」 と唱えると、どこからともなく細かい光の粒子のようなものが集い、一点を中心に人の体が現れた。そして、そこから見えたのは色の濃ゆい肌に長く綺麗な黒い髪。黒い目。その姿は宛ら今の南の島国の女王様だった。 「け、けど師匠…私みたいな小汚い異国人…きっと汚いって言われるけん…」 そう答えた声もしっかりと芯の通った、綺麗な声で可愛らしい方言。 「そんなことないです!こ、小汚さだったら私が勝ってますし、不細工さでも私の勝ちです!!!」 と言うと魔女はすかさず 「あんた!それは胸を張っていうことじゃないよ!! 」 と突っ込まれた。
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