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この子はいつも自分勝手なのよ。
もっと相手がわかるように喋るべきだと思うわ。
「新しい恋は、始まらないのかな?」
にやっと意地悪そうな笑顔でいずみが問いかける。
いやいや、あなたのせいで恋なんかできるはずがないじゃない!
いったいどの口が言ってるのかしら!?
「ざーんねん。そんないい人はいないよ。いずみみたいにモテないから」
「あっ、そっかぁ。あんたも中学の時はモテたのにねぇ」
そう、私は中学の時はモテモテだったの。だって美人でお嬢様なんだから。
それが今では男の子と仲良くすることは許されない。あなたのせいだっての!
「好きな人ができたら、一番に私に教えるんだよっ!」
「うん、わかってるって」
「私が全力で、あんたの恋を……邪魔してあげるからね!」
いずみは相変わらずとんでもない子。
意地悪そうな笑みを浮かべて、実に楽しそうだ。
最低な女だわ、いずみ。
◆◇◆
私が少しでも誰でも男子と仲良さげにしてると、いずみは『どういう関係なの?』と根掘り葉掘り聞いてくる。
そして、仲良くするのをやめさせようとするの。
男子に告白されたら、すぐにいずみに報告するように言われている。報告すると、もちろんその告白を断ることを強要するのよ。
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