【第1章:呪縛の始まり】

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 もしも私がいずみの言うことを聞かなかったら、 『あんたの秘密を公表してやる!』と脅されているの。  いずみは、自分よりも私がモテることが許せないのね。いいえそれどころか、ちょっとでも私がモテることが、絶対に許せないみたい。  せっかく高校に進学したのに、このままでは、また暗黒の三年間が待っている--  そこで私は考えた。 「いずみの秘密を見つけてやる!」  それも、女子高生として、もしも他人に知られたら『恥ずかしくて死にたくなるような秘密』を。  そうすれば、もういずみも私の恋の邪魔ができなくなるよね!  そして、反対にいずみを脅して、大逆転してやるわ!  うふふ、楽しくなってきた!  かくして、その日から『いずみの秘密』探しが始まった。  名付けて『いずみの秘密を見つけて、私の秘密を黙らせる作戦!』  あ、いや、そのまんまだけど。  なんとなく『作戦』って言ってみたかったのよね。
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