【第1章:呪縛の始まり】

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1-2:恥ずかしい秘密を探せ! ◆◇◆  『恥ずかしい秘密、恥ずかしい秘密』  頭の中で繰り返してるうちに、なんだかこちらが恥ずかしくなる。だけどそんなことは言ってられない!  --だから毎日いずみを観察することにした。  学校ではできるだけいずみと行動を共にしてる。いつも一緒にいれば、恥ずかしい失敗をしたら目撃できるし、何か秘密があれば、それを見つける確率が高くなるからね。  でも、高校生になってからずっと観察を続けているけれど、なかなかこれといった秘密は見つけらないまま、二ヶ月も経っちゃったの。  さすがに女子高生モデルをしてるだけあって、普段から人目を気にしてるから隙がない。困ったちゃんだわ。  早くいずみの秘密を見つけたい--  ああ、悶々するっ!  そんなある日、学校からの帰り道。とうとう見つけちゃいました。いずみの恥ずかしい秘密。 ◆◇◆  その日、学校から最寄り駅までの下校路を、いずみと私は歩いていたの。 「おい、あれ見ろよ」 「おお、めっちゃ美人だな!」  長身の美人が二人並んでいるから、いつも周りはざわつく。私もいずみも、注目されていることはわかっているから、動作も表情も気を抜かないのが当たり前。     
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