14人が本棚に入れています
本棚に追加
「はい…あ、あの」
「ん?」
「あなたはなぜ、こんなところに?
僕が言うのもおかしいのですが、ここがどんな場所か知っていますか…?」
「あー…そりゃまぁ、そうなりますわな」
そういえば忘れていたが、俺たちは今、悪魔の棲家の中で呑気に自己紹介をして話し込んでいたのだった。
現実をいろいろと思い出し、苦笑を浮かべながら当たり障りのない答えを返す。
「この街の人間なら当然知ってるさ。
ちょっとワケアリで、ここに用があったんだ」
「そうですか…変わっていますね」
おまえもな。
最初のコメントを投稿しよう!