3話

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「あいつらまんまと引っかかったな」空は笑っていた。 実はあの時、空達はすぐに財布を見つけたがしかし夢都たちが来ると考えたため偽物を作りそしてそれを夢都たちに手に入れさせた。 これは仕返しだった。 空は笑っている中、恵令奈は空を見た。 「いじめられた事も嘘なの?」 それを聞いた空は笑うのをやめて部屋から出ていった。 牡矢が暗い表情のままだった。 何故なら牡矢は知っていたからだった。 結婚式当日、ターケットの健太は花嫁と共にレットカーペットを歩いていた。 来賓者たちは歓声を上げていた。 健太は嬉しそうだった。 それを外から空達が見ていた。 「今日がその復讐日ってわけ?」 そこに夢都がやって来た。 「ギリギリまで粘る気か…」空は面倒に感じた。 「言っておくが俺達から財布を奪ってももう手遅れだ」戒は言った。 「それなら力つくで奪うだけだしもう既に準備をしている」 その頃、凛は力弥と信長に捕まっていた。 「しかしスピーチでターゲットの過去をバラそうとするなんて単純だな」力弥は笑顔だった。 凛は何も言わない。 凛が捕まった事を知った空達はショックを受ける。 そして特に問題もなくケーキ入刀や両親への手紙などが進み最後に映像が流れた。 健太は幸せな気分だった。 祐樹はスピーチで何も起きず不安になっていた。 するとビデオレターが流れた。 映像は高校の時の再現ドラマだった。 多くの人は笑顔で見ていた。 しかしその映像は健太演じる役者が暴行や侮辱、恐喝など結婚式には似つかわしくない映像だった。 『健太、あんなに人を傷つけて幸せになれると思うなよ』 そのメッセージが流れた時、健太は青ざめる。 そして最後の映像はあの無理やり誓約書を書かせ財布を奪うシーンだった。 参加者全員が健太の本性に気付いたようだった。 「どういう事だ?」力弥と信長が慌てる。 「凛はダミーだよ。残念」鮫来がやって来た。 笑顔だった。 2人は悔しがる。 「俺達には俺たちの正義がある」鮫来は挑発した。 そして両親や花嫁は怒り現場は修羅場と化した。 その後、健太は破局しそして多くの人の信頼を失った。 健太にとって幸せになるはずだった日は一瞬にして全てを失った日となった。 健太がボロボロで帰っているとそこに空と牡矢がいた。 「貴様!」健太は初対面だったがすぐに勘付いた。
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