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9話
彩がターゲットの家の前に着くと夢都と芳香がいた。
「今日はお前だけか」
彩は思わず下を向く。
そして芳香を見る。
「1つ聞きたいんだけどあなたはネット関係で何があったの?」
「……関係ないでしょう」芳香は動揺する。
「あなたたちは正義のために私たちを止めると言っていたくせに見捨てるなんて矛盾していない」
それは前回の伸介の件があっての事だった。
「俺たちは全ての人間を救うわけじゃない」
そこに武蔵がやって来た。
「でもそれじゃただ選好みしているだけじゃない」彩は怒った。
武蔵は彩に近づく。
「復讐屋をやっているお前が何を言っているんだ?」
「やめろ!」夢都は彩を庇うように前に立つ。
「女に喧嘩を売るような事はするな」
武蔵は機嫌を悪くして帰っていった。
夢都は彩を見る。
「何で助けてくれたの?」
「魔法使いの恥を作らないためだ」
そして夢都は去っていった。
芳香も夢都の後を付いていった。
彩は魔法使い達が気になった。
夜、彩がリビングに行くと牡矢が1人でいた。
「また起きていたのか?」
「うん」
「そういえば魔法使いに関してよく知らないんだけど」
すると牡矢は話した。
「芳香はかつてある人間に連続強盗事件の犯人の娘だというデマを流され家族は国民から非難されていた。芳香はその批判のせいで精神的にボロボロになったがそんな時に夢都と出会い魔法使いの力を手に入れた。彼女は優しさを持っているがその反面、嘘つきに関しては容赦なく場合によってはその人間の人生を破壊させる事も頭に入れているほどだ」
芳香の本性を知った彩は動揺する。
「……でも何であなたがそんな事知っているの?」
「長く活動しているからな。怪盗として」
そして牡矢は自分に部屋に戻る。
その頃、芳香が夜、コンビニに行こうとするとそこに泣いている女性がいた。
芳香は気になった。
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