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「あいつは笑い方も言葉遣いも汚くて毎日、『デカい』『スゲー』とか言ってて嫌になったんだ」
「まぁ気持ちは分からなくない。あんたを調べた限り特に悪い事もしていないようだから結局女の腹いせのようだな」龍が言った。
「結論としてこの依頼はただの腹いせだから引き受けない事に決定だな」空は結論付けた。
「待て! 依頼を引き受けないのか?」射手矢は驚く。
「俺達は心を救うためにやっている。だが逆恨みの奴に力を貸す気はない」
そして空と龍は先に帰っていった。
夢都たちも帰ろうとした。
彩は夢都に声をかけようか迷ったがしかしやめた。
夜、夢都達はアジトにいた。
「へぇ~怪盗が依頼を」三菜は驚いた。
「どうやらあいつらはただ報酬のためにやっているわけじゃないようだな」竜馬は言った。
しかし夢都は救の件が心配だった。
そして何より自分のある事に疑いを持っていた。
翌日、空は佳奈美に依頼の拒否を話した。
「何でだろ」佳奈美は怒った。
「ターゲットの男は悪い事をしていない。ただの逆恨みだとみて処理する事にした」
佳奈美は頭に来た。
そして大声を上げ怒鳴り散らす。
空達も面倒に感じた。
「いい加減にしなさい」彩は怒った。
佳奈美は思わず見る。
「確かに好きな人を思う気持ちは分かるよ。私だって夢都の事が好き。でも今の下品で汚くてある意味、下品な女のお手本のあんたなんか誰も好きにならないのよ」
怒った佳奈美は出ていった。
「彩、お前…」牡矢が声をかけた。
――しまった……。
彩はつい言ってしまった事に気付いた。
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