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「……戒、もうすぐ旦那が帰ってくる。隠れるぞ」
龍の言葉に戒は反応し一緒に外に出ていく。
そして本番、大樹は雅美に暴行を振るっていた。
大樹はいつものようだった。
その時、電話が掛かって来た。
大樹は電話に出た。
「もしもし」大樹はいつものように低姿勢で話した。
「お前、クズだな」
「え? 何の事ですか?」
「とぼけるな。全て生放送されているんだろ」
大樹は思わずネットを調べるとユーチューブの生放送に自分の家の廊下が写っている事に気付いた。
そして今ネット上でこの事が盛り上がっていた。
大樹は頭が真っ白になる。
そして携帯や家庭用電話、さらにネットからも大量の批判が殺到した。
大樹の家庭的で理想の夫というイメージが一気に崩れた瞬間だった。
その後、大樹はハリウッドの話どころが決まっていた作品は全て降板となった。
そして今まで見下していた無名の俳優ばかりが出る映画のオファーしか来なくなっていた。
大樹は落ちるところまで落ちた。
夜、彩は報酬を分けていた。
空達は喜んでいた。
龍は何となく戒を見る。
そして戒は自分と同じ悪を嫌う人間であり過去にあってもそれは関係ないと思った。
それは同じ人を救いたいという気持ちが強い者同士だからであるから。
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